VALORANTで勝利を掴むために、多くのプレイヤーが日夜エイム練習に励んでいます。
しかし、「どんなに練習してもエイムが安定しない」「プロの真似をしても、なんだかしっくりこない」そんな悩みを抱えていませんか。
その原因、もしかしたら「マウス感度」が自分に合っていないからかもしれません。
VALORANTにおける感度設定は、単なる数字合わせではありません。
それは、あなたのプレイスタイル、使用デバイス、そして身体感覚を繋ぐ、最も重要な架け橋です。
感度が決まらないままプレイを続けると、上達の大きな壁になってしまうことも少なくありません。
この記事では、そんな「感度沼」にハマってしまったあなたを救うための、valorant プロ 感度に関する全てを網羅した完全ガイドです。
eDPIという基本概念の感度計算から、自分にぴったりの感度を見つけるための具体的な合わせ方、そして世界の第一線で活躍するプロたちの最新設定まで、徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたは自分だけの「最強感度」を見つけるための一歩を、確実に踏み出しているはずです。
記事のポイント4つ
- 真の感度は「eDPI」でわかる
マウスのDPIとゲーム内感度を掛け合わせた「eDPI」こそが、あなたの本当の感度です。
この数値を理解することが、感度設定の第一歩です。 - プロのeDPIは「200~400」が黄金比
驚くほど多くのプロプレイヤーが、eDPI 200~400の範囲に収まっています。
これは、VALORANTというゲームにおいて最もバランスの取れた「黄金のレンジ」と言えるでしょう。 - プレイスタイルで感度は変わる
あなたの理想の感度は、プレイスタイルによって大きく異なります。
積極的に前に出るデュエリストなら高めの感度、じっくりと角度を守るセンチネルなら低めの感度が適しています。 - プロの真似から「自分だけの感度」へ
プロの設定をコピーするのは、素晴らしい出発点です。
しかし、最終目標はそこから一歩進んで、体系的な方法を用いてあなただけの完璧な感度を見つけ出すことです。
【valorant プロ 感度】の基本|eDPI計算から自分に合う設定まで

VALORANTで安定したエイムを手に入れるためには、まず感度の基本を理解することが不可欠です。
ここでは、多くのプレイヤーが混同しがちな「DPI」と「eDPI」の違いから、自分に合った感度を見つけるための具体的なステップまで、基礎から丁寧に解説していきます。
このセクションをマスターすれば、プロの設定をただ真似るだけでなく、その意図を理解し、自分仕様にカスタマイズする力が身につくでしょう。
VALORANTの感度とは?DPIとeDPIの決定的違いを解説
VALORANTの感度設定を語る上で絶対に欠かせないのが、「DPI」と「eDPI」という2つの言葉です。
これらを正確に理解することが、感度探しの旅のスタートラインとなります。
DPI(Dots Per Inch)とは?
DPIとは、マウス自体のハードウェア的な感度のことです。
マウスを1インチ(約2.54cm)動かしたときに、画面上のマウスポインターが何ドット移動するかを示す数値です。
例えば、800 DPIのマウスは、1600 DPIのマウスに比べて、同じ距離を物理的に動かしてもポインターの移動距離は半分になります。
多くのゲーミングマウスには専用ソフトウェアが付属しており、そこでDPIを400, 800, 1600などに設定できます。
ゲーム内感度とは?
ゲーム内感度は、VALORANTの設定画面で調整する数値のことです。
これは、マウスから送られてくるDPIの信号を、ゲーム内でどれだけ増幅させるかの「乗数」の役割を果たします。
eDPI(Effective Dots Per Inch)とは?
そして最も重要なのがeDPIです。
eDPIは「実効DPI」とも呼ばれ、マウスのDPIとゲーム内感度を掛け合わせた、実際のゲームプレイにおける最終的な感度を指します。
このeDPIこそが、異なる設定のプレイヤー間でも感度を比較できる、唯一の普遍的な指標なのです。
なぜeDPIが重要なのでしょうか。
それは、DPIとゲーム内感度の組み合わせが違っても、eDPIが同じであれば、ゲーム内での視点移動の感覚は全く同じになるからです。
例えば、以下の2人のプレイヤーを比べてみましょう。
- A選手: DPI 800 × ゲーム内感度 0.4 = eDPI 320
- B選手: DPI 1600 × ゲーム内感度 0.2 = eDPI 320
A選手とB選手は、DPIもゲーム内感度も全く異なります。
しかし、eDPIはどちらも「320」で同じです。
そのため、この2人がマウスを10cm動かしたとき、ゲーム内のキャラクターが振り向く角度は全く同じになります。
プロの感度を参考にするときに、ゲーム内感度の数値だけを真似ても意味がないのはこのためです。
必ずeDPIを合わせるようにしましょう。

だから俺が憧れのプロと同じ感度「0.35」に設定したのに、視点がぐるんぐるん回って全然当たらなかったのか!

あなたのeDPIはその選手の2倍になっていた計算です。
感度を語るときは、常にeDPIを基準に考えることが基本ですよ。
感度計算の方法は?誰でもできるeDPI算出ガイド
自分のeDPIを知ることは、感度調整の第一歩です。
計算方法は非常にシンプルで、誰でも簡単に行うことができます。
eDPIの計算式
eDPIを算出するための公式は、以下の通りです。
eDPI = マウスのDPI × ゲーム内感度
計算の具体例
- 自分のマウスのDPIを確認する
まず、使用しているゲーミングマウスの専用ソフトウェア(Razer Synapse, Logicool G HUBなど)を開き、現在のDPI設定を確認します。
もしソフトウェアがない場合は、マウスの製品名で検索して仕様を確認しましょう。
ここでは仮に「800 DPI」とします。 - VALORANTのゲーム内感度を確認する
次に、VALORANTを起動し、「設定」→「一般」タブの中にある「感度:照準」の数値を確認します。
ここでは仮に「0.35」とします。 - 2つの数値を掛け合わせる
最後に、これら2つの数値を掛け合わせます。
800 × 0.35 = 280
この場合、あなたのeDPIは「280」となります。
逆引き計算でプロの感度を試してみよう
この計算式を応用すれば、目標とするeDPIに自分の設定を合わせることも可能です。
これは、プロの感度を試してみたいときに非常に役立ちます。
ゲーム内感度の計算式
ゲーム内感度 = 目標のeDPI ÷ 自分のDPI
逆引き計算の具体例
例えば、あなたのマウスが「1600 DPI」で、eDPIが「280」のプロの設定を試してみたいとします。
その場合、計算は以下のようになります。
280 ÷ 1600 = 0.175
VALORANTのゲーム内感度を「0.175」に設定すれば、そのプロと全く同じ感度でプレイできるわけです。
ローセンシ/ミドルセンシ/ハイセンシ徹底比較!メリット・デメリットは?
eDPIの概念を理解したところで、次に知るべきは感度の「種類」です。
VALORANTの感度は、eDPIの数値によって大きく3つのカテゴリーに分類されます。
それぞれに明確なメリットとデメリットがあり、自分のプレイスタイルに合ったものを選ぶことが重要です。
| 感度タイプ | eDPI目安 | メリット | デメリット | 向いている役割・プレイスタイル |
|---|---|---|---|---|
| ローセンシ | ~200 | ・精密なエイムが非常に安定する ・長距離での撃ち合いに圧倒的に強い ・細かな視点操作(マイクロフリック)が得意 |
・素早い振り向きが難しい ・広範囲のクリアリングに時間がかかる ・大きなマウスパッドと腕を動かすスペースが必須 |
センチネル、コントローラー(守備的な立ち回り、特定の角度を保持するプレイヤー) |
| ミドルセンシ | 200 ~ 400 | ・安定性と反応速度のバランスが最も良い ・近距離から遠距離まで、あらゆる状況に対応可能 ・プロプレイヤーの大多数がこの範囲にいる |
・突出した強みがないため、器用貧乏になりがち ・状況判断に応じたエイムの使い分けが必要 |
イニシエーター、フレックス(万能型、様々な状況に対応するプレイヤー) |
| ハイセンシ | 400+ | ・180度以上の振り向きが非常に速い ・エントリー時の素早いクリアリングが得意 ・近距離での乱戦や奇襲に強い |
・エイムがブレやすく、安定しにくい ・遠距離の敵を狙う精密な操作が難しい ・手首への負担が大きい |
デュエリスト(エントリーフラッガー、積極的にキルを狙う攻撃的なプレイヤー) |
ローセンシ(Low Sensitivity)
ローセンシは、eDPIが200以下の低感度設定を指します。
最大のメリットは、エイムの安定性です。
視点の動きが緩やかなため、ミリ単位の精密なエイム調整がしやすく、特に長距離でのヘッドショット対決で強さを発揮します。
一方で、マウスを大きく動かさないと視点が動かないため、背後から撃たれた際の振り向きが遅れる、広いエリアを素早く確認(クリアリング)するのが苦手といったデメリットがあります。
広いデスクスペースと、腕全体を使ってマウスを操作する「腕エイム」が基本となります。
ミドルセンシ(Middle Sensitivity)
ミドルセンシは、eDPIが200から400程度の範囲で、VALORANTプロシーンにおける「標準」とも言える感度帯です。
ローセンシの安定性とハイセンシの反応速度をバランス良く兼ね備えており、どんな状況にも対応しやすいのが特徴です。
多くのプロがこの範囲にいるのは、VALORANTが精密なエイムと素早い状況判断の両方を高いレベルで要求するゲームだからです。
感度に迷ったら、まずこのミドルセンシの範囲(特にプロの平均である280前後)から試してみるのがおすすめです。
ハイセンシ(High Sensitivity)
ハイセンシは、eDPIが400以上の高感度設定です。
わずかなマウス操作で視点を大きく動かせるため、振り向きやクリアリングが非常に速いのが最大の武器です。
ジェットやレイズのようなエージェントで敵陣に切り込むエントリーフラッガーにとっては、複数の角度を瞬時に確認できるハイセンシが有利に働くことが多いです。
しかし、その反面、エイムが非常にデリケートになり、少しの力みで照準がブレてしまうため、安定させるには高度なマウスコントロール技術が求められます。
valorant 感度 決まらない…そんな悩みを解決する感度の合わせ方

「理屈はわかったけど、結局自分にはどの感度が合っているのかわからない!
」これは、多くのプレイヤーが通る道です。
感度が決まらない、いわゆる「感度沼」から抜け出すためには、やみくもに数字を変え続けるのではなく、体系的なアプローチで自分に合った感度を絞り込んでいく必要があります。
感度探しのプロセスは、自分というアスリートに最適な道具を選ぶ作業に似ています。
他人の道具が自分に合うとは限らないように、プロの感度があなたにとっての最適解とは限りません。
重要なのは、いくつかの信頼できる方法論を試し、自分の感覚と向き合いながら、納得のいく一点を見つけ出すことです。
幸いなことに、VALORANTコミュニティでは、長年の試行錯誤の末に確立された、効果的な感度の見つけ方がいくつか存在します。
次のセクションでは、その中でも特に有名で、多くのプレイヤーが実践している具体的なステップを紹介します。
この方法を実践すれば、あなたはもう「なんとなく」で感度を選ぶことから卒業できるはずです。
自分に最適な感度を見つけるための具体的なステップ
ここでは、海外の有名プロプレイヤーTenZ選手が用いたとされる方法をベースにした、実践的な感度の見つけ方をステップバイステップで解説します。
この方法は、高感度と低感度の両極端を試すことで、自分の快適な範囲を効率的に絞り込んでいくアプローチです。
ステップ1:基準となる感度(ミドルセンシ)を決める
まずは、全ての計算の元となる「基準感度」を決めます。
もし今使っている感度にそれなりに満足しているなら、その数値を使いましょう。
特にない場合は、多くのプロが採用しているeDPI 250~300の範囲から始めるのがおすすめです。
例えば、DPI 800のマウスなら、ゲーム内感度0.35(eDPI 280)あたりを基準にしてみましょう。
ステップ2:高感度(ハイセンシ)と低感度(ローセンシ)を計算する
次に、基準感度を元に、テストするための「高感度」と「低感度」を算出します。
- 高感度 = 基準感度 × 1.5
- 低感度 = 基準感度 ÷ 2
例えば、基準感度が0.35なら、高感度は 0.35 × 1.5 = 0.525、低感度は 0.35 ÷ 2 = 0.175 となります。
ステップ3:射撃訓練場で両方の感度を試す
計算した高感度と低感度を、それぞれ射撃訓練場で試します。
BOTを相手に、以下の動作を5分程度ずつ行い、どちらが「よりしっくりくるか」を感覚的に判断します。
- フリックエイム: 左右のBOTに素早くエイムを合わせる。
- トラッキングエイム: 動くBOTの頭を追い続ける。
- 180度振り向き: 真後ろを向く動作を繰り返す。
このとき、エイムがBOTを通り過ぎてしまう(オーバーフリック)場合は感度が高すぎ、届かない(アンダーフリック)場合は低すぎる可能性があります。
ステップ4:やりにくい、または違和感のある方を捨てる
高感度と低感度を試した結果、「これは明らかに操作しづらい」と感じた方を候補から外します。
「高感度は速すぎて制御できない」「低感度は遅すぎて敵に追いつけない」といった感覚を元に、よりマシだと感じた方を残してください。
ステップ5:新しい基準感度を計算する
ステップ4で残した方の感度と、元の基準感度を足して2で割ります。
これが、次のサイクルのための「新しい基準感度」となります。
- (例)高感度(0.525)がしっくりきた場合:
(0.525 + 0.35) ÷ 2 = 0.4375
新しい基準感度は「0.438」(小数点第4位を四捨五入)となります。
ステップ6:ステップ2~5を繰り返す
新しい基準感度を使って、再びステップ2に戻り、高感度と低感度を計算してテストする…というサイクルを繰り返します。
これを5~7回ほど繰り返すと、高感度と低感度の差がほとんどなくなり、自分にとって最適な感度の範囲に収束していきます。
このプロセスの素晴らしい点は、ランダムな推測ではなく、論理的な絞り込みによって最適解に近づけることです。
最終的に見つかった感度を、最低でも1ヶ月は使い続けてみましょう。
筋肉にその動きを記憶させることで、初めてその感度が真にあなたのものとなるのです。
最新【valorant プロ 感度】設定一覧|プレイスタイル別に徹底分析

理論と見つけ方を学んだら、次はいよいよ世界のトッププロたちがどのような感度で戦っているのかを見ていきましょう。
プロの設定は、現在のVALORANTにおける「最適解」のトレンドを映す鏡です。
ここでは、最新のプロプレイヤーたちの感度設定を一覧表で紹介するとともに、ハイセンシ、ミドルセンシ、ローセンシ、そして特定のDPI設定といったカテゴリー別に、彼らのプレイスタイルと感度の関係性を深く掘り下げて分析します。
【valorantプロ 感度 最新】設定データ一覧表
世界トップレベルで活躍するVALORANTプロプレイヤーたちのマウス設定(2025年時点)を一覧にまとめました。
彼らのeDPIが、驚くほど特定の範囲に集中していることがわかるはずです。
| プレイヤー | チーム | 主な役割 | DPI | ゲーム内感度 | eDPI |
|---|---|---|---|---|---|
| TenZ | Sentinels | デュエリスト/フレックス | 1600 | 0.173 | 276.8 |
| f0rsakeN | Paper Rex | デュエリスト/フレックス | 800 | 0.702 | 561.6 |
| aspas | Leviatán | デュエリスト | 800 | 0.4 | 320 |
| Derke | Fnatic | デュエリスト | 400 | 0.74 | 296 |
| Alfajer | Fnatic | センチネル/コントローラー | 400 | 0.45 | 180 |
| something | Paper Rex | デュエリスト | 800 | 0.65 | 520 |
| Zekken | Sentinels | デュエリスト/イニシエーター | 1600 | 0.175 | 280 |
| cNed | FUT Esports | デュエリスト (オペレーター) | 800 | 0.3 | 240 |
| nAts | Team Liquid | センチネル/コントローラー | 800 | 0.49 | 392 |
| ScreaM | Karmine Corp | イニシエーター/フレックス | 1600 | 0.196 | 313.6 |
| ZmjjKK | EDward Gaming | デュエリスト (オペレーター) | 1600 | 0.1 | 160 |
| Less | LOUD | センチネル | 800 | 0.32 | 256 |
| Chronicle | Fnatic | フレックス/サポート | 400 | 0.65 | 260 |
| Boaster | Fnatic | コントローラー (IGL) | 400 | 0.47 | 188 |
| MaKo | DRX | コントローラー | 800 | 0.28 | 224 |
注意: 上記のデータは、prosettings.netやLiquipediaなどの公開情報を元に作成しており、プレイヤーによって随時更新される可能性があります。

こうして見ると、本当にeDPI 200~400の選手が多いんだな!
でも、f0rsakeN選手やsomething選手みたいに、500を超えてる人もいる…。
一体何が違うんだ?

例えば、f0rsakeN選手は非常に攻撃的で予測不可能な動きを得意とするフレックスプレイヤーです。
彼の高い感度は、そのプレイスタイルを最大限に引き出すための選択と言えるでしょう。
ハイセンシのVALORANTプロ選手と設定例
ハイセンシ(eDPI 400以上)は、プロシーンでは少数派ですが、その独特のプレイスタイルで観客を魅了するスタープレイヤーたちが採用しています。
彼らは、ハイセンシの「制御の難しさ」というデメリットを、卓越したマウスコントロールで克服し、「反応速度」というメリットを最大限に活かしています。
代表的なハイセンシプレイヤーは、Paper Rex所属のf0rsakeN選手(eDPI 561.6)とsomething選手(eDPI 520)です。
彼らのプレイスタイルに共通するのは、予測不能な動きと超攻撃的なエントリーです。
f0rsakeN選手はジェット、ヨル、フェニックスなど様々なエージェントを使いこなし、目まぐるしく変わる戦況の中で瞬時に視点を切り替え、敵を翻弄します。
something選手もまた、驚異的なフリックエイムで知られ、近距離での撃ち合いでは無類の強さを誇ります。
彼らにとって、高い感度は、敵の意表を突くための高速な視点移動や、複数の敵が待ち構えるサイトへ突入する際の迅速なクリアリングに不可欠なツールなのです。
ハイセンシは、リスクを恐れず、自らのフィジカルで戦況を打開するスタイルのプレイヤーにとって、強力な武器となり得ます。
VALORANT ミドルセンシ プロの標準設定
ミドルセンシ(eDPI 200~400)は、VALORANTプロシーンにおける「黄金律」とも言える感度帯です。
上の表を見てもわかる通り、役割を問わず、大多数のトッププレイヤーがこの範囲に収まっています。
なぜミドルセンシがこれほどまでに支持されるのでしょうか。
それは、VALORANTというゲームが、精密な射撃(ローセンシの領域)と素早い状況判断・視点移動(ハイセンシの領域)の両方を極めて高いレベルで要求するためです。
ミドルセンシは、この2つの相反する要求を最も高い次元で両立できる、万能な感度なのです。
このカテゴリーの代表格として、Leviatánのaspas選手(eDPI 320)やFnaticのDerke選手(eDPI 296)が挙げられます。
彼らは世界最高峰のデュエリストであり、そのエイムは安定性と爆発力を兼ね備えています。
長距離の敵を一撃で仕留める精度を持ちながら、近距離での急な接敵にも即座に対応できる反応速度。
この万能性こそが、ミドルセンシの最大の強みです。
これから感度を探し始めるプレイヤーにとって、このミドルセンシの範囲、特にプロの平均値であるeDPI 280付近を目指すことは、最も合理的で失敗の少ない選択と言えるでしょう。
ローセンシのVALORANTプロ選手と設定例
ローセンシ(eDPI 200以下)は、エイムの正確性と安定性を極限まで追求するプレイヤーに選ばれる感度です。
ハイセンシとは対照的に、派手な振り向きよりも、一度捉えた敵を確実に仕留めるための微細なマウスコントロールを重視します。
このスタイルの象徴的なプレイヤーが、FnaticのAlfajer選手(eDPI 180)です。
彼は主にキルジョイやサイファーといったセンチネルのエージェントを担当し、その役割はサイトを鉄壁の要塞に変えることです。
センチネルの仕事は、狭い角度(アングル)を長時間保持し、侵入してくる敵を確実に止めること。
そのためには、ほんのわずかなブレも許されない、極めて安定したエイムが求められます。
Alfajer選手の低い感度は、まさにこの役割を完璧に遂行するために最適化された設定なのです。
また、EDward GamingのスタープレイヤーZmjjKK選手もeDPI 160という非常に低い感度ですが、彼は主にオペレーターを使うデュエリストです。
これは、オペレーターという武器が、振り向き速度よりもスコープを覗いた状態での寸分の狂いもない精密なエイムを最優先するからです。
ローセンシは、特定の役割や武器に特化し、そのパフォーマンスを最大化したいプレイヤーにとって、究極の選択肢となり得ます。
1600dpi valorantプロの設定とプレイスタイル
「プロはみんなDPI 400か800を使っている」というイメージがあるかもしれませんが、近年では1600 DPIを採用するプロも増えています。
このキーワードで検索する方は、「1600 DPIに設定すると何かメリットがあるのか?
」と疑問に思っていることでしょう。
結論から言うと、1600 DPIを使うこと自体に、ゲームプレイ上の直接的な優位性はほとんどありません。
重要なのはあくまでeDPIです。
1600 DPIを採用している代表的なプロ、SentinelsのTenZ選手(eDPI 276.8)とZekken選手(eDPI 280)を見てみましょう。
- TenZ選手: 1600 DPI × ゲーム内感度 0.173
- Zekken選手: 1600 DPI × ゲーム内感度 0.175
彼らのDPIは高いですが、その分ゲーム内感度を非常に低く設定しています。
その結果、最終的なeDPIは、ミドルセンシのど真ん中である280前後に落ち着いています。
これは、800 DPIでゲーム内感度0.35に設定しているプレイヤーと、全く同じ感覚です。
ではなぜ彼らは1600 DPIを選ぶのでしょうか。
理由としては、以下のような個人的な好みが考えられます。
- デスクトップ操作での滑らかさ: DPIが高いと、ゲーム外での普段使い(ブラウジングなど)でマウスポインターが滑らかに感じられる。
- 感度調整の細かさ: ゲーム内感度の数値をより細かく刻んで調整したいという好み。
重要なのは、1600 DPIに設定したからといって、ゲーム内感度も高いままにしてはいけないということです。
必ずeDPIが200~400の範囲に収まるように、ゲーム内感度を低く調整することを忘れないでください。
プロの設定は真似するべき?自分だけの最強感度を見つけるヒント
ここまでプロの設定を分析してきましたが、最後に最も重要な問いに答えましょう。
「プロの設定をそのまま真似するべきか?
」
答えは「出発点としてはイエス、しかし最終目標ではない」です。
プロの設定を真似ることには、大きなメリットがあります。
それは、VALORANTというゲームで有効であることが証明されている「成功のテンプレート」を、手っ取り早く試せることです。
自分が目指すプレイスタイルや役割のプロのeDPIを参考にすれば、大きく道を外すことはないでしょう。
しかし、それを自分にとっての「最強感度」にするためには、必ずパーソナライズの過程が必要です。
なぜなら、あなたとプロとでは、以下の点が決定的に異なるからです。
- 使用デバイス: マウスの重さ、形状、マウスパッドの滑り具合や広さ。
- 身体的特徴: 手の大きさ、腕の長さ、筋肉の付き方。
- エイムの仕方: 腕全体で動かす「腕エイム」か、手首中心の「手首エイム」か。
- 蓄積された筋肉の記憶: プロは何千、何万時間とその感度でプレイし続けています。
これらの変数を無視して設定だけをコピーしても、違和感が残るのは当然です。
大切なのは、プロの設定を「基準」として借り、そこからこの記事の前半で紹介した「自分に最適な感度を見つけるための具体的なステップ」を実践し、自分だけの感度へと微調整していくことです。
プロの知識と自分の感覚を融合させることで、初めてあなただけの最強感度が見つかるのです。
まとめ:【valorant プロ 感度】で勝利を掴むための全知識
この記事では、VALORANTのプロプレイヤーの感度設定について、基本から応用まで徹底的に解説してきました。
感度探しの旅は長く険しいものに感じるかもしれませんが、正しい知識とアプローチがあれば、必ずゴールにたどり着けます。
記事で使った内容をまとめます。
- VALORANTの感度は、マウスのハードウェア設定である「DPI」と、ゲーム内のソフトウェア設定である「ゲーム内感度」の2つで構成されます。
- この2つを掛け合わせた「eDPI」こそが、プレイヤー間で比較可能な真の感度であり、感度設定における最も重要な指標です。
- eDPIの計算式は「DPI × ゲーム内感度」で、誰でも簡単に自分のeDPIを算出したり、目標のeDPIに設定を合わせたりすることができます。
- 感度はeDPIの数値によって、精密性重視の「ローセンシ」、バランス型の「ミドルセンシ」、機動性重視の「ハイセンシ」の3種類に大別され、それぞれにメリット・デメリットが存在します。
- 感度が決まらない場合は、「Tenz式」のような体系的な方法を用いることで、高感度と低感度の両極端から自分に合った数値を効率的に絞り込むことができます。
- 最新のプロシーンでは、役割を問わず大多数のプレイヤーがeDPI 200~400の「ミドルセンシ」を採用しており、これがVALORANTにおける現在の最適解のトレンドと言えます。
- f0rsakeN選手のようなハイセンシのプレイヤーは、超攻撃的なエントリーを可能にするために機動性を、Alfajer選手のようなローセンシのプレイヤーは、センチネルとしての役割を全うするために精密性を、それぞれ極めています。
- 1600 DPIのような高いDPI設定もプロの間で使われていますが、その場合はゲーム内感度を低く調整し、最終的なeDPIはミドルセンシの範囲に収められています。
- プロの設定をコピーすることは有効な出発点ですが、使用デバイスや身体的特徴が異なるため、必ず自分用に微調整するプロセスが必要です。

この記事で学んだことを全部活かして、俺も自分だけの最強感度を見つけ出すぞ!
もう感度沼で悩むのは終わりだ!

ただし、忘れないでください。
最適な感度を見つけることはスタートラインに過ぎません。
その感度で一貫した練習を続けることこそが、真の上達への道です。
応援していますよ。
