「池の水ぜんぶ抜く」という、一度は耳にしたことがあるキャッチーなフレーズ。
テレビ東京系列で放送され、社会現象にまでなったこの番組、あなたも一度は見たことがあるのではないでしょうか。
「うちの近所の池もやってほしい!」なんて思った方もいるかもしれませんね。
でも、その裏側で「打ち切り説」が囁かれたり、捕まえた魚がその後どうなるのか、特に大量に捕まるザリガニはどう処理されているのか、気になる疑問もたくさんありますよね。
この記事では、そんな『池の水ぜんぶ抜く』の気になるアレコレを、30代から50代の女性にも分かりやすく、そして深く掘り下げていきます。
番組の魅力から、ちょっとシリアスな問題、そして意外なザリガニの活用法まで、この記事を読めばすべてがわかります。
この記事のポイント
- 『池の水ぜんぶ抜く』の番組内容と、その社会的影響の光と影がわかる
- 一時期ささやかれた「打ち切り説」の真相と、番組が抱えるリアルな課題がわかる
- 捕獲された在来種や外来種、特にザリガニがその後どうなるのかがわかる
- 意外と知らない、ザリガニの正しい知識と、驚きの活用法がわかる

知っているようで知らない、驚きの事実がたくさん待っているよ。

私も大好きな番組ですけど、確かに「あの後どうなったんだろう?」って思うこと、よくあります。
よろしくお願いします、Mr.バーチャル!
そもそも「池の水を抜く」ってどういうこと?ザリガニ池の水、全部抜く前に知りたい基本

番組のタイトルにもなっている「池の水を抜く」という行為。
実はこれ、日本の伝統的な知恵である「かいぼり」がベースになっているんだ。
まずは、この「かいぼり」の歴史と、実際の作業工程を見ていこう。
「かいぼり」の歴史と現代での意味
「かいぼり」は、もともと農業用のため池をメンテナンスするために行われてきた伝統的な作業なんだ。
稲作が終わる秋から冬にかけて池の水を抜いて、池の底にたまった泥(ヘドロ)を取り除き、水漏れがないかなどをチェックしていたんだよ。
昔は、捕まえたコイやフナは冬の貴重なタンパク源になったり、掻き出した泥は栄養たっぷりだから畑の肥料として使われたり、まさに一石二鳥、いや三鳥にもなるサステナブルな活動だったんだ。
そして現代。
特に公園の池などで行われるかいぼりは、その目的が少し変わってきている。
主な目的は、水質を改善すること、そして人間が持ち込んでしまった外来種を駆除して、もともといた日本の生き物たちの暮らしを守ることなんだ。
『池の水ぜんぶ抜く』は、この現代版かいぼりの大切さを、日本中に広めてくれたんだね。
| 側面 | 伝統的かいぼり | 現代的かいぼり |
|---|---|---|
| 主な目的 | 農業用水の確保、施設の点検・補修 | 外来種の駆除、水質改善、生態系の再生 |
| 副次的な利益 | 魚介類の収穫(食料)、池底の泥の利用(肥料) | 環境教育の機会創出、地域コミュニティの活性化 |
| 実施時期 | 主に農閑期の秋から冬 | 生物の活動が鈍る冬期が中心 |
| 社会的役割 | 地域共同体による水利管理と資源利用 | 市民参加型の環境保全活動、自然学習の場 |
池の水を抜く全工程を解説!魚はどうするの?
番組で見ていると、みんなで泥んこになって楽しそうだけど、実は科学的で緻密な計画のもとに行われているんだ。

第1工程:水抜き
文字通り、池の水を抜くことからスタート。
昔ながらの池には「水抜き栓」があるけど、ない場合は大きなポンプで何日もかけて抜いていくんだ。
この時、魚が川に流れ出ないように、ちゃんと網を張っておくのがポイントだよ。
第2工程:生物の捕獲と仕分け
水が抜けてきたら、いよいよ番組のハイライト!
タモ網や地引網を使って、池に残された生き物を全部捕まえる。
そして、ここからが超重要。
捕まえた生き物を、その池に本来いるべき「在来種」と、生態系を壊してしまう「外来種」に仕分けるんだ。
これは専門家の先生の指導のもと、慎重に行われるんだよ。
第3工程:捕獲された生物の処遇(魚 どうする)
仕分けられた生き物たちの運命は、ここから分かれる。
・在来種:フナやナマズ、ドジョウといった在来種は、池がきれいになった後に戻すため、大きなプールなどで一時的に保護されるんだ。
・外来種:ブラックバスやブルーギル、ウシガエル、そして実はコイも多くは外来種なんだけど、これらは日本の生態系を守るために「駆除」されることになる。
この「駆除」という言葉が、後で話す論争のポイントにもなってくるんだ。
第4工程:池干しと再生
生き物を捕まえたら、すぐに水は戻さない。
池の底を太陽の光に当てる「池干し」を数週間から数ヶ月行う。
これによって、水の濁りの原因になるヘドロの中の栄養分が分解されたり、泥の中で眠っていた在来の水草の種が目を覚ましたりするんだ。
まさに、池をリセットして、もう一度元気な姿に戻すための大切な時間なんだね。

在来種はちゃんと保護されるって聞いて安心しました。
でも、「駆除」って聞くと、やっぱり少し心が痛みますね…。
番組の裏側と課題!ザリガニ池の水、全部抜く前に考えるべきこと
多くの人に愛される一方で、番組には様々な批判や課題もつきまとう。
「打ち切り説」の真相から、生態系への影響まで、そのリアルな部分に迫ってみよう。
池の水全部抜くの「打ち切り」の噂は本当?その理由とは
一時期、ネットで囁かれた「打ち切り説」。
これにはいくつかの理由が考えられるんだ。
理由1:視聴率の低下
日曜の夜は人気番組が多くて、視聴率争いが激しい時間帯。
ライバル番組に苦戦して、視聴率が伸び悩んだ時期があったのは事実のようだね。
理由2:高すぎる「泥」の処理費用
実は、これが一番大きな問題かもしれない。
かいぼりで掻き出したヘドロは「産業廃棄物」として扱われるから、処分するのにお金がかかるんだ。
その額、なんと10トントラック1台で約30万円!
池の規模によっては、全部の泥を処理するのに数億円かかることもあるんだとか。
予算の都合で、ほんの少ししか泥を回収できず、期待したほど水質が改善されない…なんてジレンマもあるんだ。
理由3:専門家不足や管理体制への批判
ロケに参加した人から「専門家が足りていなかった」「捕まえた魚が酸欠で死んでしまった」といった声が上がったこともあった。
また、外来種を単純に「悪者」として扱う演出に、違和感を覚える視聴者も少なくなかったんだ。
特に、ブラックバス釣りなどを楽しんできた人たちにとっては、自分の趣味を否定されたように感じてしまったかもしれないね。

テレビ番組として見せる面白さと、地道でコストのかかる環境保全の現実。
その間で、番組制作陣もすごく悩んでいるんだろうな。
かいぼりは本当に良いこと?生態系への影響
番組では「良いこと」として描かれるかいぼりだけど、やり方を間違えると、逆に生態系を壊してしまうこともあるんだ。
ある釣り専門家は、かいぼりが行われた後の公園の池が、魚が病気になったりして、まるで「死の池」のようになってしまったと報告している。
その原因は、魚の隠れ家になっていた水草や、池に沈んでいた自転車まで「きれいに」撤去してしまったこと。
良かれと思ってやったことが、生き物たちにとっては住処を奪われる結果になってしまったんだね。
「在来種=善、外来種=悪」という単純な分け方も、分かりやすいけど、問題がある。
アメリカザリガニだって、子供の頃に夢中で捕まえた思い出がある人も多いはず。
それを一方的に「悪」と決めつけてしまうのは、少し乱暴かもしれないね。
注目された高知城の放送回と次回の放送予定
番組ではこれまで、日本全国の池でドラマを生んできた。
特に2018年に放送された高知県・高知城のお堀での水抜きは、大きな話題になったよ。
400年間、誰も掃除したことがないお堀から、番組史上初となる巨大魚「ハクレン」や、江戸時代のお宝まで見つかったんだ!
じゃあ、気になる「次回の放送」はいつなんだろう?
実は、番組はもう定期的な放送はしていなくて、年に数回のスペシャル番組として放送される形になっているんだ。
だから「次回はいつ」と断言するのは難しいんだけど、公式サイトやテレビ情報誌をこまめにチェックするのが一番だね。
最近では、和歌山城や姫路城など、有名なお城でのスペシャル放送が多いから、次はあなたのお城の近くに来るかもしれないよ!

ロマンがありますね!
不定期放送なのは少し寂しいですけど、その分、スペシャル番組として内容が濃くなっているのかもしれませんね。
池の水ぜんぶ抜くに関するQ&A
1つは、池の底にたまったヘドロを空気にさらして分解し、水質をきれいにすること。
もう1つは、増えすぎた外来種を駆除し、日本の在来種が暮らしやすい環境を取り戻すことです。
昔は農業用水の確保や施設のメンテナンスが主な目的でしたが、現代では生態系を守るための重要な活動と位置づけられています。
基本的には、お住まいの自治体のルールに従って、生ゴミとして処分するのが一般的です。
外来生物法では、死んだ個体の扱いに特別な規制はありませんが、環境への影響を考えて適切に処理することが大切です。
主役はザリガニ!日本の生態系と食文化の交差点
番組で最もよく見かける生き物、アメリカザリガニ。
実はこのザリガニ、ただの厄介者じゃない。
法律、生態系、そして私たちの食文化まで関わる、とっても奥深い存在なんだ。
アメリカザリガニは法律で規制されてるって本当?
そうなんだ。
アメリカザリガニは、もともと食用ガエルのエサとして日本に持ち込まれたんだけど、今では日本の生態系を脅かす存在になってしまった。
水草を切り刻んでしまったり、在来の小魚や昆虫を食べてしまったり…その影響は甚大だ。
そこで、2023年6月から、アメリカザリガニは「条件付特定外来生物」に指定されたんだ。
これは、ちょっと複雑なルールなんだけど、ポイントはこれ!
| 行為 | 規制内容 | 罰則の有無 |
|---|---|---|
| ペットとして飼う | 許可なしでOK!今まで通り飼える。 | なし |
| 野外に放す・逃がす | 絶対にダメ!法律で禁止。 | あり(重い罰金や懲役も) |
| 友達に無償で譲る | OK!ただし、最後まで責任を持って飼える人に。 | なし |
| 販売・購入する | 原則禁止。 | あり |
| 捕まえて持ち帰る | OK!でも、一度持ち帰ったら元の場所に戻すのはNG! | あり(再放流した場合) |
一番大事なのは、「絶対に野外に放さないこと」と「一度捕まえて持ち帰ったら、最後まで責任を持つこと」。
安易に捕まえて、飼えなくなったからと元の池に戻すのは、法律違反になっちゃうから気をつけてね。

知らなかったです!
子供が捕まえてきても、元の池に返してあげなさいって言っちゃいそう…。
これは本当に大事な情報ですね!
ザリガニの生命力と弱点!水温はどのくらいで死ぬの?
日本の夏の暑い日差しは、彼らにとって大きな試練なんです。
一方で、寒さには比較的強く、水温が10℃を下回ると冬眠して冬を越します。
彼らが一番元気に活動できるのは、15℃から25℃くらいの過ごしやすい水温の時期なんですよ。
【実践編】ザリガニの食べ方!泥抜き・臭み抜きの方法は?
法律で持ち帰った後の処分が課題になる中、「食べる」という選択肢が注目されているんだ。
実はアメリカザリガニ、ちゃんと調理すればエビやカニのように美味しく食べられる立派な食材なんだよ。
でも、いくつか重要なポイントがあるから、絶対に守ってほしい。
アメリカザリガニには「肺吸虫」という寄生虫がいる可能性があり、生で食べると重い病気になる危険があります。
食べるときは、必ず中までしっかりと火を通してください。
また、調理に使ったまな板や包丁も、しっかり熱湯消毒することが大切です。
この間に、お腹の中の泥などを排出させて臭みを抜きます。
水はこまめに取り替えてあげましょう。
あまり長くやりすぎると共食いを始めてしまうので注意が必要です。
そして一番のポイントは「背わた」を取ること。
尻尾の真ん中のヒレを折ってゆっくり引っ張ると、黒い筋(背わた)がスッと抜けます。
これが臭みの主な原因なので、丁寧に取り除きましょう。
下処理が終わったら、あとは塩茹でにするのが一番シンプルで美味しい!
たっぷりの塩を入れたお湯で10分以上、しっかり茹でれば完成。
味は「エビとカニの中間」のようで、プリプリして美味しいですよ。

ザリガニを見る目が少し変わったんじゃないかな?
生態系にとっては厄介者でも、正しい知識を持てば、駆除と食料資源の活用を両立できる、まさにSDGsな食材にもなり得るんだ。
【まとめ】ザリガニ池の水、全部抜くことから見えた未来
『池の水ぜんぶ抜く大作戦』は、私たちに多くのことを教えてくれました。
この記事で解説してきたポイントを、最後におさらいしましょう。
- 池の水を抜く意味:番組の「かいぼり」は、水質改善と外来種駆除が目的。
在来種は保護され、外来種は駆除されるが、その裏には科学的な工程と多くの人の労力がある。 - 打ち切り説の真相:視聴率の低下や、特に高額な「泥の処理費用」という現実的な問題、そして専門性の欠如への批判などが複合的に絡み合っている。
現在は不定期のスペシャル番組として放送が続いている。 - 魚たちのその後:在来種は一時保護された後、きれいになった池に戻される。
外来種は駆-除されるが、その単純な「善悪二元論」には批判的な意見もある。 - ザリガニ問題:アメリカザリガニは「条件付特定外来生物」に指定され、野外への放出が固く禁じられている。
一方で、寄生虫に注意してしっかり加熱すれば、美味しく食べられる食材でもある。
この番組は、身近な自然環境の問題を、私たちみんなの「自分ごと」として考える大きなきっかけをくれました。
「抜いて、終わり」ではなく、その先にある生態系の複雑さや、私たち自身の責任について、家族や友人と話してみるのもいいかもしれませんね。
『池の水ぜんぶ抜く』が投げかけた問いは、これからも私たちの心に残り続けるでしょう。
