最新のAAAタイトルを最高の環境でプレイしたい。その一心で、ボーナスをはたいて手に入れた夢のゲーミングPC。
美しいグラフィック、滑らかなフレームレート、仲間との白熱したオンライン対戦…。時間を忘れてゲームに没頭する毎日は、まさに至福のひとときですよね。
しかし、ふと我に返った瞬間、こんな不安が頭をよぎりませんか?
「このままPCをつけっぱなしにして、電気代は大丈夫だろうか?」
「長時間プレイしているけど、PCの寿命は縮まないかな?」
高価な投資だったからこそ、日々のランニングコストや、大切な相棒であるPCの健康状態が気になるのは当然のことです。
インターネットで検索しても、「高い」「安い」といった曖昧な情報ばかりで、結局自分の場合はどうなのか、はっきりしないことが多いのではないでしょうか。
ご安心ください。この記事は、そんなあなたのための「最終回答」です。
ゲーミングPCの電気代に関するあらゆる疑問を、具体的な数字とデータに基づいて徹底的に解明します。さらに、電気代と同じくらい重要な「PCの寿命」に「つけっぱなし」がどう影響するのか、そのメカニズムと対策までを網羅しました。
この記事を読み終える頃には、あなたは電気代の不安から解放され、PCの寿命を最大限に延ばす知識を身につけているはずです。
この記事のポイント
- ゲーミングPCの電気代は「使い方」で決まる!1ヶ月の料金を徹底シミュレーション
- 電源容量≠消費電力!800W電源でも実際の電気代はもっと安い理由
- 「つけっぱなし」は寿命を縮める?熱がもたらすPCパーツへの深刻な影響
- シャットダウン vs スリープ論争に終止符!ゲーマーのための正しい選択とは
ゲーミングPCをつけっぱなしにした場合の電気代を徹底解剖

ゲーミングPCの電気代について語る前に、まず基本となる「電気代の計算方法」から理解していきましょう。これがわかれば、漠然とした不安が具体的な数字に変わり、対策も立てやすくなります。
そもそも電気代はどうやって計算するの?基本の公式を解説
電気代は、実は非常にシンプルな公式で計算できます。これがわかれば、漠然とした不安が具体的な数字に変わり、対策も立てやすくなります。電気代(円)=消費電力(kW)×使用時間(h)×料金単価(円/kWh)この式を理解するために、3つの要素を一つずつ見ていきましょう。1. 消費電力 (W / kW)PCが動作するためにどれくらいの電気を使っているかを示す値で、「W(ワット)」という単位で表されます。計算では「kW(キロワット)」を使うため、Wの値を1000で割って変換します。
(例:500W → 500 ÷ 1000 = 0.5kW)2. 使用時間 (h)そのPCを何時間使ったか、という時間です。3. 料金単価 (円/kWh)1kWhの電気を使った時にかかる料金です。契約している電力会社や料金プランで異なりますが、この記事では計算を分かりやすくするため、全国的な目安単価である1kWhあたり31円を使用します。【計算例】もし消費電力500W(0.5kW)のPCを1日4時間使ったとすると、1日の電気代は…0.5kW×4h×31円/kWh=62円となります。この基本をしっかり押さえて、次のステップに進みましょう。
ゲーミングPCの電気代は1ヶ月いくら?利用シーン別シミュレーション
「で、結局のところ、ゲーミングPCの1ヶ月の電気代はいくらなの?」という疑問に、具体的にお答えします。結論から言うと、その金額はあなたの「PCの使い方」によって大きく変動します。一日中ゲームをしているのか、それともネットサーフィンが中心なのかで、消費電力は全く異なるからです。ゲーミングPCの消費電力は、大きく分けて2つの状態があります。
- 高負荷時(ゲームプレイ中など): 高性能なCPUやグラフィックボード(グラボ)がフル稼働し、多くの電力を消費します。ミドルスペックのPCでも300Wから600W以上になることは珍しくありません。
- アイドル時(待機状態や軽い作業中): PCを起動しているだけで特に操作していない状態や、Webサイトを見ている程度の軽い作業では、消費電力は大幅に下がります。一般的に80Wから150W程度に落ち着きます。
この差を踏まえて、ゲーマーの3つのプレイスタイルを想定し、1ヶ月(30日間)の電気代をシミュレーションしたのが以下の表です。ここでは、平均的なミドルスペックPCを想定し、ゲーム中の消費電力を450W、アイドル/軽作業時の消費電力を100Wとして計算します。
| 利用スタイル | 1日の利用内訳 | 1日の消費電力 (kWh) | 1日の電気代 (円) | 1ヶ月の電気代 (円) |
|---|---|---|---|---|
| ライトゲーマー | ゲーム2時間アイドル/軽作業2時間 | (0.45×2)+(0.1×2)=1.1 kWh | 1.1×31=34.1円 | 約1,023円 |
| 平均的ゲーマー | ゲーム4時間アイドル/軽作業4時間 | (0.45×4)+(0.1×4)=2.2 kWh | 2.2×31=68.2円 | 約2,046円 |
| ヘビーゲーマー | ゲーム8時間アイドル/軽作業6時間 | (0.45×8)+(0.1×6)=4.2 kWh | 4.2×31=130.2円 | 約3,906円 |
| ※電気料金単価は31円/kWhで計算 | ||||
この表から分かるように、1日にゲームをする時間が2時間違うだけで、1ヶ月の電気代には約1,000円もの差が生まれます。もしあなたが毎日8時間以上プレイするヘビーゲーマーなら、電気代は月間で4,000円近く、あるいはそれ以上になる可能性も十分に考えられます。自分のプレイスタイルがどれに当てはまるかを確認し、おおよそのコスト感を掴んでみてください。
パソコンを24時間つけっぱなしにしたら電気代はいくらになりますか?

では、もしゲーミングPCをシャットダウンせず、24時間365日つけっぱなしにした場合、電気代は一体いくらになるのでしょうか。これは多くのゲーマーが抱く素朴な疑問であり、最も極端なケースでもあります。この疑問に答えるため、2つのシナリオで1ヶ月(30日間)の電気代を計算してみましょう。シナリオ1:24時間ずっとアイドル状態(何も操作しない)ゲームはせず、PCの電源だけを入れっぱなしにして放置した場合です。先ほどと同様に、アイドル時の消費電力を平均的な100W (0.1kW)と仮定します。
- 1時間の電気代: 0.1kW×1h×31円/kWh=3.1円
- 1日の電気代:3.1円×24h=74.4円
- 1ヶ月の電気代:74.4円×30日=2,232円
驚くべきことに、全くゲームをしていなくても、ただつけっぱなしにしているだけで月に2,000円以上のコストがかかります。これは、年間で計算すると26,000円を超える金額です。電気代の節約を考える上で、この「アイドル時のコスト」がいかに大きいかが分かります。シナリオ2:24時間ずっと高負荷ゲーム(理論上の最大ケース)次に、現実的ではありませんが、もし24時間ぶっ通しで高負荷なゲームをプレイし続けた場合の理論上の最大コストを計算してみます。ゲーム中の消費電力を450W (0.45kW)とします。
- 1時間の電気代: 0.45kW×1h×31円/kWh=13.95円
- 1日の電気代:13.95円×24h=334.8円
- 1ヶ月の電気代:334.8円×30日=10,044円
この計算結果が、この記事のタイトルにもある「月1万円」の根拠です。もちろん、24時間連続でゲームをし続けることはないでしょう。しかし、この結果はゲーミングPCが持つ「ポテンシャル」としての最大コストを示しています。最も大きなコスト要因はゲームプレイ時間そのものではなく、実は「PCを無駄につけっぱなしにしている時間」にある、という事実をこの2つのシナリオは明確に示しています。
なぜゲーミングPCの電気代は高いと言われるのか?

ゲーミングPCが「電気代が高い」と言われるのには、明確な理由があります。それは、一般的なパソコンとは比較にならないほど高性能なパーツを搭載しているためです。特に、電力消費の二大巨頭と言えるのが「GPU(グラフィックボード)」と「CPU」です。一般的な事務用途のパソコンの消費電力は、高くても50Wから150W程度です。一方、ゲーミングPCは高負荷なゲームをプレイすると、その3倍から6倍以上にあたる300Wから800W、あるいはそれ以上の電力を消費することがあります。この差を生み出す最大の要因がGPUです。最新のハイエンドGPU、例えばNVIDIAのGeForce RTX 4090などは、それ単体で最大450Wもの電力を消費することがあります。これは、家庭用の小型電子レンジに匹敵する消費電力です。また、高性能なCPUも100Wを超える電力を消費します。これらの中核パーツに加えて、システムを冷却するための多数のファン、派手なRGBライティング、複数のストレージ(SSDやHDD)なども、全体の消費電力を押し上げる要因となります。つまり、ゲーミングPCの電気代が高いと言われるのは、最高のゲーム体験を実現するために、これらの「大食い」なパーツたちがフルパワーで稼働する瞬間があるからなのです。ただし、重要なのは、これはあくまで「ポテンシャル」であるということです。Webサイトの閲覧や動画視聴といった軽い作業をしている間は、ゲーミングPCの消費電力もかなり抑えられており、一般的なPCと大差ないレベルになります。「高い」のは、その性能を最大限に引き出した時だけ、と理解しておくことが重要です。
電源容量別!600W, 750W, 800Wクラスの電気代比較
ゲーミングPCを選んでいると、「電源容量600W」や「800W」といった表記を目にします。これを見て、「自分のPCは常に800Wも消費しているのか?」と勘違いしてしまう方が非常に多いのですが、これは大きな誤解です。


ミス・ホログラムの言う通り、電源ユニット(PSU)に記載されているワット数は、その電源が供給できる電力の「最大出力(キャパシティ)」を示しているに過ぎません。PCが実際に消費する電力は、その時に動作しているパーツが必要とする電力の合計値です。では、なぜ実際の消費電力よりもはるかに大きい容量の電源ユニットが推奨されるのでしょうか。それには「2倍ルール」という経験則が関係しています。一般的に、PCパーツ全体の最大消費電力の「約2倍」の容量を持つ電源ユニットを選ぶのが良いとされています。例えば、システムの最大消費電力が400Wだと見積もられる場合、800Wの電源ユニットを選ぶのが理想的です。この「2倍ルール」には、電気代の節約やPCの寿命にも関わる、4つの重要な理由があります。
- 電力変換効率が最も良くなるため: 電源ユニットは、負荷率が50%の時に最も電力変換効率が高くなるように設計されています。つまり、400Wを消費するPCに800Wの電源を使えば、最も効率よく電力を供給でき、無駄な電力消費(熱としての損失)を最小限に抑えられます。
- 静音性に優れているため: 負荷が低いと、電源ユニットを冷却するファンの回転数が抑えられ、動作音が静かになります。これにより、ゲームへの没入感が向上します。
- 電源ユニットの劣化を防ぐため: 常に最大能力に近い状態で稼働させると、電源ユニット内部の部品に大きな負担がかかり、寿命が縮まります。余裕を持たせることで、負荷を軽減し、長期間安定した性能を維持できます。
- 将来のパーツ交換に対応するため: 将来、より高性能なグラボなどに交換したくなった時、電源容量に余裕があれば、電源ユニットごと交換する必要がなくなります。
この事実を、以下の表で視覚的に確認してみましょう。電源容量と実際の消費電力、そして電気代は全く別物であることが一目瞭然です。
| 電源容量 (PSU) | 想定されるPC構成 | システム最大消費電力の目安 | ゲーム時の実測電気代/時 | アイドル時の実測電気代/時 |
|---|---|---|---|---|
| 600W | Core i5 / RTX 4060 | 約370W | 約11.5円 (0.37×31) | 約1.9円 (0.06×31) |
| 750W | Core i7 / RTX 4060 Ti | 約450W | 約14.0円 (0.45×31) | 約2.5円 (0.08×31) |
| 850W | Core i9 / RTX 4080 | 約510W | 約15.8円 (0.51×31) | 約2.2円 (0.07×31) |
| ※電気料金単価は31円/kWhで計算。実測電気代は目安であり、個々の環境で変動します。 | ||||
このように、850Wの電源を搭載していても、実際のゲーム中の電気代は1時間あたり約16円程度です。電源のワット数に惑わされず、実際の消費電力に基づいた正しいコスト感覚を持つことが、賢いゲーマーへの第一歩です。
ゲーミングPCのつけっぱなしは電気代以外に寿命も縮める?

ここまでの話で、つけっぱなしが電気代に与える影響はご理解いただけたと思います。しかし、問題はそれだけではありません。実は、つけっぱなし運用は、あなたの高価なゲーミングPCの「寿命」にも深刻な影響を及ぼす可能性があるのです。
究極の選択!ゲーミングPCは毎回シャットダウンしたほうがいいですか?
「PCを使い終わったら、毎回シャットダウンすべきか、それともスリープでいいのか?」これは、PCユーザー永遠のテーマとも言える問題です。そして、この問題に唯一絶対の正解はありません。なぜなら、シャットダウンとスリープ(つけっぱなし)は、それぞれ異なる種類の負荷をPCに与えるからです。
- シャットダウンと起動: 電源を完全にオフにするため待機電力はゼロになりますが、次に起動する際には、各パーツが一斉に動き出すため、瞬間的に大きな負荷(突入電流)がかかります。
- つけっぱなし(スリープ含む): 起動時の負荷はありませんが、PCは常に通電状態にあり、微弱な電力を消費し続けます。そして、これが後述する「熱」による継続的なストレスの原因となります。
つまり、この選択は「短く強い負荷」を取るか、「弱く長い負荷」を取るか、というトレードオフなのです。どちらが良いかは、PCの使用頻度や次に使うまでの時間によって変わってきます。このジレンマを解決する鍵として、次に「スリープモード」の役割を見ていきましょう。
「つけっぱなし」の味方?スリープモードのメリットと基本ルール
スリープモードは、シャットダウンとつけっぱなしの「良いとこ取り」をしたような便利な機能です。作業中の状態をメモリ(RAM)に一時保存して、PCを低消費電力の待機状態にします。スリープモードのメリット
- 復帰が速い: マウスやキーボードを操作するだけで、数秒で元の作業画面に復帰できます。
- 節電効果: アイドル状態よりもさらに消費電力を抑えることができます。
この便利なスリープモードをいつ使うべきかについて、一つの有名な指針があります。それが「90分ルール」です。Microsoft社の調査によると、PCを中断する時間が90分以内であれば、シャットダウンして再起動するよりも、スリープモードにしておく方が総消費電力量は少なく済む、という結果が出ています。したがって、一般的なオフィスワーク用のPCであれば、
- 90分以内に戻るなら → スリープ
- 90分以上離れるなら → シャットダウン
というのが、電気代の観点から見た場合の基本的なベストプラクティスと言えます。しかし、これが高性能なゲーミングPCにもそのまま当てはまるかというと、話はそう単純ではありません。
ゲーミングPC特有のスリープ利用の注意点【発熱と不安定化】

一般的なPCでは便利な「90分ルール」ですが、ゲーミングPC、特にゲーミングノートPCにおいては、このルールを鵜呑みにするのは危険かもしれません。なぜなら、ゲーミングPCにはスリープ利用に伴う特有のリスクが存在するからです。1. 発熱問題ゲーミングPCは、スリープ中であっても予期せぬ発熱をすることがあります。これは、スリープ状態でもバックグラウンドで動作しているゲームランチャー(Steamなど)や常駐ソフトが完全に休止せず、CPUや他のパーツを断続的に動かしてしまうことがあるためです。問題は、スリープ中は冷却ファンが停止しているか、最低限の回転数でしか動作していないことです。そのため、発生した熱がPC内部にこもり、パーツにじわじわとダメージを与え続けてしまうのです。これは、PCが「微熱」を出し続けているような状態であり、長期的にはコンデンサなどの電子部品の寿命を著しく縮める原因となります。2. システムの不安定化スリープからの復帰時に、グラフィックドライバが正常に読み込まれなかったり、サウンドがおかしくなったり、システム全体が不安定になったりするケースも報告されています。ゲーミングPCは複雑なソフトウェアやドライバが連携して動作しているため、スリープがその連携を乱してしまうことがあるのです。これらのリスクを考慮すると、ゲーミングPCにおいては、利便性よりもハードウェアの安全性を優先するべき場面が多くなります。たとえ30分や60分といった短い離席であっても、特に排熱に不安のあるノートPCや、エアフローが良くない環境に設置している場合は、面倒でもシャットダウンを選択するのが最も賢明な判断と言えるでしょう。
つけっぱなしがPCパーツの寿命に与える「熱」という最大のリスク
電気代やスリープのリスクについて話してきましたが、つけっぱなしがPCの寿命に与える最大かつ最も普遍的なリスクは、ずばり「熱」です。熱は、あらゆる電子部品にとって最大の敵です。この関係性を科学的に説明する法則に「アレニウスの法則」があります。非常に簡単に言うと、「半導体は、動作温度が10℃上昇すると、寿命が半分になる」という法則です。これは驚異的な事実です。PCをつけっぱなしにしていると、たとえアイドル状態であってもPC内部は室温よりも常に高い温度に保たれます。この継続的な熱ストレスが、CPU、GPU、マザーボード、電源ユニットなど、PCを構成するすべてのパーツの化学的な劣化を加速させ、寿命を確実に縮めていくのです。特に、以下の状況はこの熱問題をさらに悪化させます。
- ホコリの蓄積: ケースの吸気口や冷却ファンのフィンにホコリが溜まると、空気の流れが阻害され、冷却性能が著しく低下します。
- 不適切な設置場所: PCの背面や側面を壁にぴったりつけたり、棚のような狭い空間に押し込んだりすると、排熱がうまくいかず、ケース内に熱がこもります。
- 室温の高さ: 夏場のエアコンのない部屋など、周囲の温度が高い環境では、PCの冷却はさらに困難になります。
つけっぱなしによる電気代は毎月の請求書で確認できますが、熱によって静かに進行するパーツの劣化は目に見えません。しかし、確実にあなたの愛機の寿命を蝕んでいます。この「見えないコスト」こそ、つけっぱなし運用における最大の脅威なのです。
主要パーツ別寿命の目安と交換を考えるべき劣化のサイン
PCは多くのパーツの集合体であり、それぞれのパーツには異なる寿命があります。つけっぱなしによる熱などの影響で、これらの寿命はさらに短くなる可能性があります。主要なパーツの平均的な寿命の目安と、交換を検討すべき劣化のサインをまとめたのが以下の表です。これらのサインに気づいたら、早めの対処が重要です。
| パーツ | 平均寿命の目安 | 劣化・故障のサイン |
|---|---|---|
| CPU | 5~10年 | 頻繁なフリーズ、原因不明の再起動、ブルースクリーン(BSoD)の多発、パフォーマンスの低下。 |
| GPU (グラボ) | 3~5年 | ゲーム画面にノイズや色の異常(アーティファクト)が出る、画面がちらつく、突然ゲームがクラッシュする、冷却ファンの異音、新しいゲームで性能が出ない。 |
| SSD | 4~10年 (または総書込量TBWによる) | ファイルの読み書きが異常に遅くなる、ファイルが破損する、PCから認識されなくなる、OSの起動が遅くなる。 |
| HDD | 3~5年 | 「カチカチ」「ジージー」といった異音(クリック音)、ファイルへのアクセスが極端に遅い、不良セクタの警告。 |
| 電源ユニット (PSU) | 3~10年 (品質による) | PCが突然シャットダウンする、焦げ臭い匂いがする、PCの電源が全く入らない。 |
| 冷却ファン | 約7年 | 「カラカラ」「ブーン」といった異音、ファンが回転していない、PC全体の温度が異常に高い。 |
この中でも特にゲーマーが注意すべきはGPUです。GPUは物理的に故障しなくても、3~5年で最新ゲームの要求スペックを満たせなくなり、「性能的な寿命」を迎えることがよくあります。また、高負荷で稼働することが多いため、熱による劣化が最も進みやすいパーツの一つです。画面に少しでも異常を感じたら、それはGPUが発している危険信号かもしれません。これらのサインを見逃さず、適切なタイミングでメンテナンスやパーツ交換を計画することが、快適なゲーミングライフを長く続ける秘訣です。
電気代と寿命を両立する!賢いゲーミングPC運用術5選

ここまで、つけっぱなしがもたらす電気代と寿命のリスクについて解説してきました。では、どうすればこれらのリスクを最小限に抑え、快適なゲーミングライフを送れるのでしょうか。今日から実践できる、5つの賢い運用術をご紹介します。1. 90分ルールを再定義する一般的なPCの「90分ルール」は忘れましょう。ゲーミングPCの場合、「30分以上離れるならシャットダウン」を新しい基本ルールにすることをお勧めします。特にノートPCユーザーや、PCの冷却に不安がある場合は、これが最も安全で確実な方法です。短い休憩ならスリープでも構いませんが、無用な熱リスクを避ける習慣をつけましょう。2. OSの電源プランを最適化するWindowsには「電源プラン」という便利な機能があります。コントロールパネルから設定を開き、「一定時間操作がない場合にディスプレイの電源を切る」「スリープ状態にする」時間を短めに設定しておきましょう。これにより、うっかりつけっぱなしにしてしまった場合でも、自動的に節電モードに入ってくれます。3. 「熱」の逃げ道を確保するPCの寿命を延ばす上で最も重要なのが「熱対策」です。
- 定期的な掃除: 最低でも半年に一度はPCケースを開け、ファンやヒートシンク、吸気口フィルターに溜まったホコリをエアダスターなどで吹き飛ばしましょう。
- 適切な設置: PCの周囲、特に背面と側面には10cm以上の空間を確保し、空気の流れを妨げないようにします。壁にぴったりつけたり、狭い棚に押し込むのは厳禁です。
4. 高品質な電源ユニットに投資するPCを組む際、電源ユニットはついコストカットの対象になりがちですが、これは賢明ではありません。電力変換効率を示す「80PLUS認証」で、できれば「GOLD」以上のグレードの製品を選びましょう。高品質な電源は変換効率が高く、発熱が少ないため、それ自体が長寿命であるだけでなく、PC内部の温度上昇を抑え、他のパーツの寿命を延ばすことにも貢献します。結果的に、長期的な電気代の節約にも繋がります。5. 夜間のダウンロードは賢く行う大容量のゲームをダウンロードするために、夜通しPCをつけっぱなしにするのはよくある光景です。しかし、これにはもっと賢い方法があります。


SteamやEpic Games Storeなどの多くのプラットフォームには、ダウンロード完了後の自動シャットダウン機能が搭載されています。この設定を有効にするだけで、ダウンロードが終わった後の無駄な数時間をカットでき、電気代とPCへの負担を劇的に減らすことができます。
まとめ:ゲーミングPCのつけっぱなし電気代と賢く付き合うために
記事で使った内容をまとめます。
- 電気代の計算は「消費電力(kW) × 時間 × 31円」の単純な式で可能です。
- 1ヶ月の電気代はプレイスタイル次第。ヘビーゲーマーなら月々4,000円以上になることも珍しくありません。
- 24時間つけっぱなしは、たとえアイドル状態でも月2,000円以上のコストになり、無駄な出費の大きな原因です。
- ゲーミングPCの電気代が高いのは、ゲーム中にGPUやCPUが高い電力を消費するためであり、常時高いわけではありません。
- 電源のW数は最大供給能力であり、実際の消費電力とは異なります。800W電源でもゲーム中の消費電力は450W程度が目安です。
- PCを毎回シャットダウンするかは状況次第ですが、熱リスクを考慮すると、ゲーマーには30分以上の離席でシャットダウンが推奨されます。
- スリープは便利ですが、ゲーミングPCでは予期せぬ発熱やシステム不安定化のリスクを伴うため、多用には注意が必要です。
- つけっぱなしによる継続的な「熱」は、PCパーツの寿命を科学的根拠に基づいて縮める最大の要因です。
- GPUは3~5年が性能的・物理的な寿命の目安です。画面の異常など、劣化のサインを見逃さないことが重要です。
- 賢い運用術(こまめなシャットダウン、定期的な清掃、高品質な電源への投資)を実践することで、電気代と寿命の両方を改善できます。
ゲーミングPCは、私たちに最高のエンターテインメントを提供してくれる素晴らしいパートナーです。その一方で、電気代や寿命といった現実的な側面も持っています。しかし、今回学んだ知識を武器にすれば、もうそれらの不安に振り回されることはありません。日々の少しの心がけが、月々の電気代を節約し、あなたの愛機との時間を何年も長くしてくれるのです。さあ、賢い知識を身につけたあなたなら、これからも安心して、思う存分ゲームの世界に没頭できるはずです。素晴らしいゲーミングライフをお楽しみください!
